相続手続必要書類チェックリスト…その1

相続手続きをもれなく完了するための

必要書類チェック表<1>

1.相続手続き・税金の申告など

 手続きの種類

 必要書類

 手続き先(窓口)

被相続人の死亡

□ 死亡届

□ 死亡診断書(死体検案 

  書)       

被相続人の住所地の市区町村

遺言書の検認

  遺言書検認申立書

  遺言書

  遺言者の戸(除)籍謄本(出生から死亡までのもの)

  相続人全員の戸籍謄本

  受遺者の戸籍謄本・住民票

被相続人の住所地の家庭裁判所

未成年者の特別代理人選任

  特別代理人の選任申立書

  申立人および未成年者の戸籍謄本

  特別代理人候補者の戸籍謄本および住民票

  遺産分割協議書案

被相続人の住所地の家庭裁判所

限定承認

  相続限定承認申述書

  相続人の戸籍謄本

  被相続人の戸(除)籍謄本

被相続人の住所地の家庭裁判所

相続放棄

  相続放棄申述書

  申述人の戸籍謄本

  被相続人の戸(除)籍謄本

被相続人の住所地の家庭裁判所

遺産分割調停・審判の申立て

  遺産分割調停・審判申立書

  当事者目録

  申立人の戸籍謄本・住民票

  相手方の戸籍謄本・住民票

  被相続人の戸(除)籍謄本

相手方の住所地の家庭裁判所

所得税の準確定申告書

  確定申告書

  確定申告書付表

  給与の源泉徴収票

  年金の源泉徴収票

  配当通知書

  社会保険料(国民年金

 保険料)控除証明書     生命保険料控除証明

  書

  地震保険料控除証明書

  医療費の領収書

  その他

被相続人の住所地の税務署

 

消費税の準確定申告書

  確定申告書

  確定申告書付表

  その他

被相続人の住所地の税務署

相続税の申告

  相続税申告書

  被相続人の戸(除)籍謄本(出生から死亡までのもの)

  相続人の戸籍謄本

  相続関係図

  相続人の住民票

  相続人の印鑑証明書

  所得税の準確定申告書

  遺言書の写し

  贈与財産の明細

  贈与税の申告書

被相続人の住所地の税務署

  相続財産明細

  預貯金の残高証明書

  通帳および定期預金証書の写し

  登記簿謄本

  固定資産税評価証明書

  公図

  非上場株式の直近3事業年度の決算書等

  上場株式の銘柄名・株式数を記載した明細書

  配当金通知書・有価証券売買計算書

  上場株式の残高証明書(または株券の写し)

  公社債・割引債券の残高証明書(または証券の写し)

  保険証券の写し

  保険金支払い調書または支払通知書

  退職金支払調書

  ゴルフ会員権証書の写し

  書画・骨董品の鑑定評価書

  金銭消費貸借契約書または借用書の写し

  借入金明細

  銀行借入金の残高証明書

  葬儀関係費用領収書・葬儀費用出納帳

  その他

相続税の延納・物納申請

  延納申請書・金銭納付困難理由書・担保提供関係書類

  物納申請書・金銭納付困難理由書・物納財産目録・物納関係書類

被相続人の住所地の税務署

相続手続必要種類チェックリスト…その2

相続手続きをもれなく完了するための

必要書類チェック表<2>

2.その他の手続き

手続きの内容

必要書類

手続き先(窓口)

銀行預金の名義変更

  名義変更の依頼書

  死亡届

  通帳・証書・キャッシュカード

  相続人全員の戸籍謄本

  被相続人の戸()籍謄本

  遺言書

  遺産分割協議書

  相続人全員の印鑑証明書等

金融機関

株式の名義変更

  証券会社・信託銀行などの所定の書類

  被相続人の戸()籍謄本

  相続人全員の戸籍謄本

  相続人全員の印鑑証明書

  遺産分割協議書など

証券会社又は信託銀行などの株主名簿管理人

 

生命保険金の請求

  保険証券

  死亡保険金請求書

  死亡診断書

  被保険者の住民票など

  受取人の戸籍謄本・印鑑証明書など

保険会社

 

不動産の所有権移転登記

  移転登記申請書

  相続人の戸籍謄本・住民票・印鑑証明書

  被相続人の戸(除)籍謄本(出生から死亡までのもの)・住民票除票

  遺産分割協議書

  遺言書など

法務局

自動車の名義変更

  移転登録申請書

  自動車車検証

  自動車検査証記入申請書

  相続人の戸籍謄本・住民票

  被相続人の除籍謄本

  遺産分割協議書の写し

  印鑑証明書など

陸運事務所

相続手続必要書類チェックリスト…その3−1

相続手続きをもれなく完了するための

必要書類チェック表<3−1>

 

3.社会保険関係の手続き

 

T サラリーマンなど

 

健康保険

届出書類等

 添付書類

 手続きをする人

 期限

手続き先(窓口)

 参照Q&A

被保険者が死亡したとき

被保険者資格喪失届 

健康保険被保険者証

  

 事業主

5日以内

社会保険事務所

  または

健康保険組合 

 Q26

被保険者埋葬料請求書 

 事業主の照明または死亡を証明する書類 

 埋葬を行う人(生計一)

2年以内 

協会けんぽ

  または

健康保険組合

 Q27

被保険者埋葬費請求書

 事業主の証明または死亡証明する書類、埋葬に要した費用の領収証 

  

埋葬を行った人

2年以内 

協会けんぽ

  または

健康保険組合

  

 Q27

被扶養者が死亡したとき

被扶養者異動届 

健康保険被保険者証

被保険者(事業主を経由)

5日以内

社会保険事務所

  または

健康保険組合 

 Q30

家族埋葬料請求書

健康保険被保険者証、事業主の照明または死亡を証明する書類 

  

被保険者

2年以内 

協会けんぽ

  または

健康保険組合

 Q30

厚生年金保険

() 年金受給者が死亡した場合には、所得税の準確定申告が必要なケースがありますので、死亡した年分の「公的年金等の源泉徴収票」を送ってもらうよう、社会保険庁に早めに依頼しておきましょう。

届出書類等

 添付書類

 手続きをする人

 期限

手続き先(窓口)

 参照Q&A

被保険者が死亡したとき

被保険者資格喪失届

    

事業主  

5日以内

社会保険事務所

 

遺族給付裁定請求書

年金手帳(基礎年金番号通知書)、戸籍謄本、住民票の写し、所得の証明書(非課税証明書等)

  

遺族

  

5日以内

  

社会保険事務所

  

Q28 

年金受給者が死亡したとき

年金受給権者死亡届

 年金証書、死亡を証明する書類

遺族  

10日以内

社会保険事務所

Q31

未支給年金請求書

年金証書、死亡を証明する書類、戸籍謄本、住民票の写し等 

  

遺族

すみやかに

  

社会保険事務所

  

Q31

相続手続き必要書類チェックリスト…その3−2

相続手続きをもれなく完了するための

必要書類チェック表<3−2>

 

3.社会保険関係の手続き

 

T サラリーマンなど

 

労災保険

届出書類等 添付書類 手続きをする人 期限 手続き先(窓口) 参照Q&A

業務上災害で死亡したとき

埋葬料請求書

死亡を証明する書類

埋葬を行う者 2年以内 労働基準監督署 Q29

遺族補償年金支給請求書、遺族特別支給金・遺族特別年金支給申請書

死亡を証明する書類、戸籍謄本、生計維持関係を証明できる書類等

   

遺族

   

5年以内

   

労働基準監督署

   

Q29

遺族補償一時金支給請求書、遺族特別支給金・遺族特別一時金支給申請書

死亡を証明する書類、死亡した労働者に生計を維持されていたことの証明書類、戸籍謄本等

   

 遺族

  

5年以内

   

労働基準監督署

   

Q29

通勤途上災害で死亡したとき

  

埋葬給付請求書

通勤災害に関する事項<別紙様式第16号>(提出済の場合は不要)、死亡を証明できる書類等

  

埋葬を行う者

   

2年以内

  

 労働基準監督署

   

Q29

遺族年金支給請求書、遺族特別支給金・遺族特別年金支給申請書

死亡を証明する書類、戸籍謄本、生計維持関係を証明できる書類等

  

 遺族

  

5年以内

  

 労働基準監督署

   

Q29

遺族一時金支給請求書、遺族特別支給金・遺族特別一時金支給申請書

死亡を証明する書類、戸籍謄本、生計維持関係を証明できる書類等

  

 遺族

  

5年以内

  

 労働基準監督署

   

Q29

相続手続き必要書類チェックリスト…その3−3

相続手続きをもれなく完了するための

必要書類チェック表<3−3>

3.社会保険関係の手続き

 

U 自営業者

 

国民健康保険

届出書類等

 添付書類

 手続きをする人

 期限

手続き先(窓口)

 参照Q&A

加入者が死亡したとき

被保険者死亡届

 国民健康保険証

 世帯主・遺族

 14日以内

市区町内

 Q32

埋葬費請求書 

国民健康保険証、埋葬社の領収証または会葬御礼のはがき

 遺族

 2年以内

市区町内

 Q32 

 

 国民年金

届出書類等

 添付書類

 手続きをする人

 期限

 手続き先(窓口)

 参照Q&A

第1号被保険者・第3号被保険者が死亡したとき

被保険者資格喪失届 

 年金手帳

 遺族

14日以内

市区町内

 Q32

遺族基礎年金裁定請求書

 年金手帳、死亡を証明する書類、戸籍謄本、住民票の写し、所得の証明書 

  子のある妻および子

  

5年以内

  

市区町内

  

 Q32

第1号被保険者が死亡したとき

寡婦年金裁定請求書

 年金手帳、死亡を証明する書類、戸籍謄本、住民票の写し、所得の証明書

  

5年以内

 市区町内

   Q32

死亡一時金裁定請求書  

年金手帳、戸籍謄本、住民票の写し

 遺族

2年以内

 市区町内

  Q33

() 国民年金の被保険者の種別

 @第1号被保険者・・自営業者・農業などの方とその配偶者、学生

 A第2号被保険者・・サラリーマンなど[サラリーマンは厚生(共済)との二重加入]

  B第3号被保険者・・2号被保険者に扶養されている配偶者

 

() 年金受給者が死亡した場合には、所得税の準確定申告が必要なケースもありますので、死亡した年分の「公的年金等の源泉徴収票」を送ってもらうよう、社会保険庁に早めに依頼しておきましょう。

 

() 各市区町村により手続きが異なることがありますので、事前に問い合わせるとよいでしょう。

 

V 75歳以上の高齢者

 

後期高齢者医療制度

  平成20年4月から、75歳以上の高齢者を被保険者とする後期高齢者医療制度がスタートしました。この制度は、扶養家族を含めすべての高齢者が75歳になると自動的に被保険者となる制度で、全被保険者が保険料を負担し、医療給付を受けるしくみになっています。

 届出書類、添付書類等詳細につきましては、住所地の市区町村にお問い合わせください。

相続発生直後の諸届出…その1

Q1 相続発生後の遺産にかかわる手続きの流れ

 相続が発生した場合の遺産にかかわる一連の手続きについて教えてください。

  A

相続の発生から遺産分割完了までの大まかなスケジュールは次のようになります。

 

 

 

           被相続人の死亡                                                                           (相続の開始) 

            

                                                                                                  

                                           @死亡届(7日以内)

 

                   14 A世帯主変更届け(14日以内)     ⇒ Q2

              ひらめき 税理士等専門家への相談・依頼

        か月     B遺言書があれば家庭裁判所で検認      ⇒ Q22

        か月     C未成年者についての特別代理人の選任申立 

             ●遺産、債務の把握 

           か月    D5生命保険金の請求

                     か月 E農地や森林を相続した場合の届出(90日以内)  ⇒ Q25

        か月   EF相続放棄・限定承認の申述(3ヶ月以内) 

 

          か月    ●所得税・消費税の準確定申告と納税(4ヶ月以内)  ⇒ Q3〜17

 

     10か月     ●遺産・債務の調査・評価

     10か月    ●遺産分割協議     ⇒ Q19〜20

   10か月     ●遺産分割協議書の作成   ⇒ Q21

   10か月     ●納税資金の準備、納税方法の検討

   10か月     ●相続税の申告と納税(10ヶ月以内)   ⇒ Q18

 

   ●不動産登記、預貯金等の名義変更手続き  ⇒ Q24

                    ↓         

     遺産分割完了      ●遺留分減殺請求 ⇒ Q23

 

相続発生直後の諸届出…その2

Q2 死亡直後の市町村への諸届出

 死亡直後に市区町村に届出をするものは、死亡届の他にどのようなもの がありますか?

 A

お亡くなりになった場合には、まず市区町村に死亡届や火葬許可申請をしますが、 その他にも次のような届出や手続きが必要になります。手続きに必要な書類につい ては、市区町村の担当窓口までお問い合わせください。  

 

対象者 必要な手続き 期限
世帯主 住民票の世帯主変更届 14日以内
国民健康保険・後期高齢者医療保険に入っていた人 保険喪失届・保険証の返却 14日以内
葬祭費申請 2年以内
介護保険の保険証の交付を受けていた人 資格喪失届・保険証返却 14日以内
マル福医療証(心身障害者医療証)を持っていた人 資格喪失届・医療証返却 14日以内
マル乳医療証(小児医療証)を持っていた人 資格喪失届・医療証返却 14日以内
マル親医療証(ひとり親家庭等医療証)を持っていた人 資格喪失届・医療証返却 14日以内
特定疾患医療受給者証を持っていた人 受給者証返納届・受給者証返却 14日以内
被爆者健康手帳を持っていた人 手帳返却と関連手続き 14日以内
被爆者葬祭料申請 2年以内
国民年金を受けていた人 死亡届と関連手続き 14日以内
国民年金に加入していた人 年金資格喪失届と関連手続き 14日以内
身体障害者手帳を持っていた人 手帳返却と関連手続き すみやかに
障害者(児)関連手当を受けていた人 資格喪失届 すみやかに
児童手当を受けていた人 受給事由消滅届 すみやかに
精神障害者保健福祉手帳を持っていた人 手帳返却と関連手続き すみやかに
犬を飼っていた人 犬の登録変更届 すみやかに

 

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その1

Q3  死亡した人の所得税の準確定申告

 死亡した人の所得税の確定申告は、いつまでに、どのようにすればいいですか?

A 

 確定申告書を提出する義務のある人が死亡した場合は、以下のそれぞれの場合に応じて、一般の確定申告に準じた確定申告書(準確定申告書)を提出しなければなりません。

 

  1 年の中途で死亡した場合  

 年の中途で死亡した場合には、死亡した人のその年1月1日から死亡日までの所得税について、その相続人は相続開始があったことを知った日(死亡の日)の翌日から4か月以内に、準確定申告書を、死亡した人の納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。

 (1)提出期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内ですから、知った日の
    4ヶ月後の応当日ということになります。具体的には、知った日が7月3日の場合は11月3日が提出
    期限となります。

 (2)提出先は、相続人の住所ではなく、死亡した人の死亡当時の納税地を所轄する税務署長で
   す。

 (3)準確定申告書は、「死亡した者の所得税の確定申告書付表」(文末に記載)を添付して提出
   することになっています。この付表には、各相続人の氏名、住所、被相続人との続柄、相続分、各
   相続人の納付税額または還付金額等を記載します。

 

  2 申告期限前に死亡した場合  

   その年分の所得税について確定申告書を提出すべき者が、その年の翌年1月1日から3月15日ま での間にその申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は死亡した人の確定申告書を、その相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に、死亡した人の納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。

  《例》平成28年2月10日に死亡した場合

  @平成27年度分については、6月10日までに提出しなければなりません。

  A平成28年度分については、1月1日から2月10日までの所得ぜいについて確定申告義務があると
     きは、準確定申告書を、同じく6月10日までに提出しなければなりません。

 

  3 相続人が2人以上いる場合  

 相続人が2人以上いる場合の準確定申告は、原則として、各相続人が連署して1通の準確定申告書を提出しなければなりません。 

 
 
ただし、他の相続人の氏名を付記して各相続人が別々に準確定申告をすることもできます。この場合には、直ちに他の相続人へ申告書に記載した内容を通知しなければならない ことになっています。    相続人が2人以上ある場合には、各相続人は、相続分により按分して計算した額を納付することになります。  

(注)準確定申告書に「相続人代表○○○○」と代表者の氏名だけを記載して提出した場合には、他の相続人の連署がありませんので、他の相続人については準確定申告書の提出がなかったものとされてしまいます。「死亡した者の所得税の確定申告書付表」に各相続人が連署して添付する必要があります。この付表を添付しない場合には、各相続人がそれぞれ準確定申告書を提出しなければなりません。

 

 4 相続を放棄した人がいる場合  

  確定申告書を提出する義務のある人が死亡した場合、その相続人のうちに相続を放棄した人がいる場合には、その相続を放棄した人は、その相続に関して初めから相続人とならなかったものとみなされますので、その相続放棄者以外の相続人が準確定申告書を提出することになります。 


  なお、相続人の全員が相続放棄をしたことにより相続人不存在となった場合には、相続財産法人が成立し、その相続財産法人が準確定申告書を提出することになります。 

(注)相続の放棄は、相続人が自己のために相続の開始があったことを知った日から3か月以内に、家庭裁判所に対して放棄の申述をすることによって行います。

 

  5 指定相続分が確定していない場合  

  準確定申告の納付税額は、法定相続分または遺言による指定相続分がある場合には指定相続分により按分して計算した額となります。その遺言について争いがあるため各相続人の指定相続分が確定していない場合には、法定相続分により按分した税額を各相続人が納付することになります。

  
  遺言についての争いが解決した結果の相続分が法定相続分と異なることとなった場合でも、法定相続分による準確定申告は訂正する必要はありません。

  
  これは、認知、胎児の出生、指定相続分の判明等により相続人または相続分に異動が生じた場合であっても、その前に生じた承継国税および納付責任の消滅効果には影響を及ぼさないものとされており、その異動により再度確定手続きをする必要がないためです。 

 

準確定申告書付表の記載例

 

確定申告表.jpg

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その2

Q4 死亡後に受けた給与の取扱い

  私の夫は、10月1日に出張先でなくなりました。9月分給与と亡くなった日までの10月分給与を10月10日に受け取りました。死亡後に受け取った給与は、どのように課税されるのでしょうか?
  なお、給与の支給日は、毎月25日になっていました。                                                      @   9月分給与 60万円

                   A   10月分給与 20万円 

A

 9月分給与の60万円は所得税の対象に、10月分給与の20万円は相続税の 対象になります。死亡した人の給与等は、その支給期の到来時期により、次のように取扱われます。

 

  

 1 死亡時までに支給期が到来していたもの   

 死亡時までに支給期の到来していた給与(ご質問の8月分給与)については、所得税が源泉徴収され、死亡退職時に年末調整が行われます。したがって、準確定申告では給与所得として申告します。  

   

 死亡時までに支給期の到来していないもの  

 死亡後に支給期の到来する給与(ご質問の9月分給与)については、相続財産として相続税の対象となりますので、所得税は課税されません。したがって、準確定申告では給与所得として申告する必要はありません。

 

 死亡後3年経過後に確定したもの  

 死亡後3年経過後に支給の確定したものについては、その支給を受けた遺族の一時所得として所得税が課税されます。
  なお、前記1〜3の取り扱いは公的年金および退職手当等についても同様に取り扱われます。 

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その3

Q5 死亡した年の医療費控除

 不動産貸付業をしていた父は3か月ほど入院していましたが、病院でなくなりました。入院費は、父のお金から支払っていました。また、亡くなった後支払った入院費も父のお金で支払いました。入院費は、父の準確定申告で医療費控除の対象としていいですか?

 A

死亡したときまでに支払った医療費は、お父さんの準確定申告で医療費控除 の対象となります。 

  

 医療費控除は、死亡した時までに実際に支払った金額に限られますので、亡くなった後に支払った医療費は、たとえお父さんの財産で支払ったとしても、医療費控除の対象とすることはできません。 死亡後に支払った医療費については、あなたが、お父さんと「生計を一にしていた」場合には、あなたの確定申告で医療費控除を受けることができます。 なお、死亡日までの病院の入院費には、死亡診断書代が含まれていることがありますが、死亡診断書代は医療費控除の対象となりませんので、死亡診断書代を除いて申告してください。

 

 

【参考】死亡後に支払った医療費の相続税の取扱い
  死亡後に支払った医療費は、相続税の課税価格の計算上、債務として控除することができます。また、死亡診断書は、火葬許可証をもらうために必要な書類ですので、その費用は相続税の課税価格の計算上、葬式費用として控除できます。 

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その4

Q6 準確定申告における社会保険料等の所得控除

  亡くなった父が支払った社会保険料、小規模企業共済等掛金、生命保険料および地震保険料がありますが、準確定申告をする上での取扱いについて教えてください。

  A

 各控除については、次のとおりに取り扱われます。

 

 

  1 社会保険料控除  

  死亡した時までに本人または本人と生計を一にする配偶者その他の親族が負担することになっている社会保険料を支払った場合または納税者の給料などから差し引かれた場合には、その支払った金額または差し引かれた金額の全額が所得控除できます


   なお、国民年金保険料については、「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」が必要となりますので、社会保険庁に請求することになります。

 

  2 小規模企業共済等掛金  

 死亡した時までに支払った小規模企業共済等掛金の全額が所得控除できます。控除を受けるためには掛金の払込証明書が必要になりますので、早めに独立行政法人中小企業基盤整備機構等に請求してください。

   

  3 生命保険料控除  

 死亡したときまでに、生命保険料控除の対象となる一般の生命保険契約や個人年金保険契約の保険料等を支払った場合には、一定の算式で計算した金額が所得控除できます。 

 
  生命保険料の控除額は、一般の生命保険料の控除額(最高4万円)と介護医療保契約(最高4万円円)と個人保険契約(最高4万円)の合計額となります。、3つの保険契約がある場合には、最高12万円控除することができます。


  控除をうけるためには、証明書が必要となりますので、保険会社等に請求することにします。

 

 

  4 地震保険料控除  

 死亡した時までに、地震保険料控除の対象となる損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料等を支払った場合には、その保険料等の金額(最高50,000円)が所得控除できます。

  
  また、平成18年12月31日までに締結した長期損害保険料にかかる保険料については従来の損害保険料控除を適用することも認められています(最高15,000円)。

  
  なお、両方がある場合であっても控除額は合計で最高50,000円までとなります。  控除を受けるためには、証明書が必要になりますので、保険会社等に請求するようにします。   

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その5

Q7 準確定申告における配偶者控除

 建築業を営んでいた夫が、6月10日に亡くなりました。私には所得はありませんが、9月1日に相続した土地を譲渡する契約をし、間もなく2500万円の譲渡代金が入ります。夫の準確定申告の際、配偶者控除を適用して申告してもいいですか? 

A

 配偶者控除の適用を受けることができます。

 

 

  配偶者控除とは、納税者の配偶者でその納税者と生計を一にする人(青色事業専従者に該当する人で給与の支払いを受けるものおよび事業専従者に該当する人は除きます。)のうち、合計所得金額が38万円以下である人を言います。

  
  年の途中で死亡した人に控除対象配偶者があるかどうかは、死亡時の現況によって判定します。そして、生計が一かどうか等は次のように判定します。  

 

 @  配偶者その他の親族が納税者と生計を一にしていたかどうか、および親族関係にあったかどうか
   については、納税者の死亡時(その年1月1日からその納税者の死亡時までに死亡した親族等につ
   いては、その親族等の死亡時)の現況により判定します。

 

   A  控除対象配偶者かどうかの判定の対象となる合計所得金額は、納税者の死亡時の現況で見積もったその年1月1日から12月31日までの間の見積額によります。ただし、見積もる際には、死亡
 した時点では、予期できなかった譲渡所得等は含めなくても差し支えありません。

 

   B  老人控除対象配偶者に該当するかどうかの年齢の判定は、その年12月31日の現況ではなく、納税者の死亡時の現況により判定します。  

 また、扶養親族についても、特定扶養親族、老人扶養親族の年齢の判定は、同じく納税者の死亡時の現況により判定します。


参考】 合計所得金額の見積もり
 配偶者のパート収入が、月80,000円、12月まで同額の収入があると見込まれる場合
         給与収入・・・・・・・・・ 960,000円(80,000×12)
         給与所得控除・・・△ 650,000円 
         差引:給与所得    310,000円 
 納税者の死亡時に見積もる配偶者の合計所得金額は、給与所得、不動産所得や事業所得などのように継続して生ずる所得の1年間の見積もり額によりますので、このケースの場合、合計所得金額は給与所得の31万円だけで判定すればよく、納税者の死亡後に臨時的に生じた譲渡所得を加算する必要ありませんので、この場合にも控除対象配偶者に該当します。 

  

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その6

Q8  死亡した年の控除対象配偶者と扶養親族の判定

 私の母は、6月10日に死亡した父の準確定申告で控除対象配偶者になっていましたが、その後、私と同居しています。母には所得がないので、私の確定申告で扶養親族として扶養控除を受けてもいいですか? 

A

 その年12月31日の現況において、あなたの扶養親族に該当する場合には、扶養控除を受けることができます。 

 

 一人の所得者の控除対象配偶者または扶養親族に該当し、かつ、他の所得者の扶養親族にも該当するときは、どちらか一人の控除対象配偶者または扶養親族に該当するものとしますので二人の所得者から配偶者控除または扶養控除を受けることはできません。

 控除対象配偶者または扶養親族に該当するかどうかは、その年12月31日の現況によることになっています。ただし、年の途中で死亡した場合には、その死亡の時の現況により判定します。

 ご質問の場合には、それぞれの判定の時期が異なっていますので、お母さんは、お父さんが亡くなった時点ではお父さんの控除対象配偶者となり、12月31日の時点では、あなたの扶養親族となります。

 したがって、お母さんは、お父さんが亡くなった年については、お父さんの控除対象配偶者となり、かつ、子であるあなたの扶養親族にも該当することになります。 

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その7

Q9 死亡した年の住宅借入金等特別控除の適用

  父は平成27年に住宅を取得し、住宅借入金等特別控除の適用を受けていましたが、平成28年3月10日に亡くなりました。住宅借入金等特別控除は、平成28年分の準確定申告でも適用することができますか。 また、私は父と同居していましたので父の住宅とその借入金も相続し、引き続きその住宅に住んでいます。私も平成28年分の確定申告で住宅借入金等特別控除の適用を受けることができますか?  

A 

 お父さんの準確定申告についてのみ住宅借入金等特別控除を受けることがで きます。  

 

 

 1 死亡した人の住宅借入金等特別控除   

  平成28年分の準確定申告でも適用を受けることができます。

 住宅借入金等特別控除は、家屋の取得等をし、その取得の日から6か月以内に入居し、その後引き続きその年の12月31日までに居住の用に供している場合に、適用できます。

 死亡した年においては、12月31日まで居住していませんが、死亡した日まで居住の用に供していた場合には、順確定申告において控除を受けることができます。

 また、「住宅所得資金に係る借入金の年末残高等証明書」は、死亡日現在の住宅借入金等の残高について、金融機関等から交付を受け、準確定申告書に添付して提出します。 

  

 2 相続人の住宅借入金等特別控除 

 相続人は、控除を受けることができません。

 住宅借入金等特別控除の対象となる借入金は、家屋の取得等をするためのものに限られています。相続で承継した借入金は、家屋を取得するために借入れしたものではありませんので適用できません。    

税金の申告・納税(事業者以外の所得税)…その8

Q10 死亡した人の所得税の予定納税

  6月10日に父の所得税の予定納税の通知書が届きましたが、父は6月15日に死亡しました。父の予定納税額は相続人である私が納付しなければなりませんか? 

A

 あなたは、お父さんの予定納税額を納付する必要なありません。 

 

 

 所得税の予定納税は、予定納税基準額15万円以上となる場合に限られます。予定納税基準額は、前年の所得から譲渡所得や一時所得、雑所得、退職所得等を除いたところで税額を計算して求めます。

 予定納税の期限は、第一期分が7月31日、第二期分が11月30日です。この予定納税による所得税の納税義務は、その年の6月30日(特別農業所得者の場合はその年の10月31日)を経過するときに成立します。

 ご質問の場合、お父さんは予定納税の納税義務成立前にお亡くなりになっていますので予定納税の納税義務はありません。予定納税の通知書を送付してきた税務署にお父さんが6月15日に死亡した旨連絡すれば、予定納税は取り消されます。

 また、予定納税の納税義務成立後に、予定納税額を納付すべき人が死亡した場合には、その相続人が納税義務を承継することになっています。 この場合、納付した予定納税額は被相続人の準確定申告において控除されます。 


参考】 予定納税とは
 所得税は、確定申告によって1年間の所得に対する税額を納付することを建前としていますが、国の歳入の平準化を図るとともに、分割納付をすることによる納税者の便宜などの点から、前年度の実績をもとに、当年分の税額の一部として、予納する予定納税制度が採用されています。

 

税金の申告・納税(事業者が亡くなった場合のみの取扱)…その1

Q11 死亡後の税金関係の各種届出書

  毎年青色申告により確定申告をしていた父が、平成27年12月5日に死亡しました。父は消費税の申告もしていましたが、父の死亡に伴い、所得税、消費税に関してどのような届出書を提出しなければならないでしょうか?  

A

 所得税、消費税それぞれについて、必要に応じて以下のような届出書を税務署に提出します。

 

 

  1 所得税関係の届出書   

   被相続人に関する届出書

 「個人事業の廃業届出書」  
   
死亡後1か月以内に、死亡した人の納税地を管轄する税務署長に提出します。
 
 

    相続人に関する届出書

 @  「個人事業の開業届出書」

  開業(被相続人の死亡)後1か月以内に、事業を承継した相続人の納税地を管轄する税 務署長に提出すます。

   

A「所得税の青色申告承認申請書

  青色申告者が死亡した場合その事業を承継した相続人は、自動的に青色申告者となるわ けではありません。事業を承継した相続人が青色申告をするためには、準確定申告書の提 出期限(死亡後4カ月以内)と青色申告の承認があったものとみなされる日とのいずれか 早い日までに、「青色申告の承認申請書」を提出しなければなりません。

  具体的には次のようになります。

 ご質問の場合は、平成27年12年月5日に亡くなられていますので、平成28年2月15日までに提出することになります。準確定申告書の提出期限は平成28年4月5日ですが、2月15日までに提出しないと平成27年度分は白色申告となってしまいますので注意が必要です。

 

  

 相続開始日 

 青色申告の承認申請書提出期限 

 1月1日〜 8月31日 

 死亡後4カ月以内(準確定申告書の提出期限)

 9月1日〜10月31日

 12月31日(自働承認日)

 11月1日〜12月31日

 翌年2月15日(自働承認日)

 

B「青色事業専従者給与に関する届出書」

  事業を承継した相続人が、被相続人の青色事業専従者に青色事業専従者給与を支払う場合や新たに専従者がいることとなった場合には、相続開始日または専従者がいることとなった日から2カ月以内に、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出しなければなりません。

 

  C「その他の届出書」

  相続人が相続開始以前は事業を営んでいなかった場合で、相続により給与の支払いが生ずる場合には「給与支払事務所の開設届出書」を提出します。   この場合、給与の支払いを受ける人数が10人未満で、源泉所得税の納付を半年ごとにする場合は、源泉所得税の納期の特例の承認に関する届出書」を提出しなければなりません。  

 

 

  2 消費税関係の届出書 

 被相続人に関する届出書

 ・「個人事業者の死亡届」  
 課税事業者である個人事業者が死亡した場合に、その相続人が被相続人の納税地の所轄税務署長に速やかに提出します。

 

  相続人に関する届出書

 @「消費税課税事業者届出書・相続があったことにより課税事業者となる場合の付表」
 免税事業者である相続人が相続により課税事業者である被相続人の事業を承継した場合には、納  税義務は免除されないことになりますので、相続人の納税地の所轄税務署長に速やかに提出します。

 相続人の納税義務は、次の通りです。

 

  ○  相続のあった年

 被相続人の基準期間(相続のあった年の前々年)の課税売上高が1000万円を超える場合には、相続のあった日の翌日からその年の12月31日までの期間は、納税義があります

 

  ○  相続のあった年の翌年と翌々年

 相続人の基準期間の課税売上高と被相続人の基準期間の課税売上高との合計額が1000万円を超える場合には、その年(相続のあった年の翌年と翌々年)は納税義務があります。
 (注) 平成25年1月1日開始する年においては、相続人のその年の基準期間における課税売上高が1000万円いかであり、かつ特定期間(その年の前年1月1日から6月30日までの期間)における課税売上高等が1000万円以下である相続人。

 

 A「消費税簡易課税制度選択届出書」  

 前記@の届出書を提出する相続人が、その相続のあった年から簡易課税制度を適用しようとする場合には、その相続のあった年の12月31日までに提出します。 

 通常は簡易課税制度の適用を受けようとする年の前年の12月31日までに提出しなければなりませんが、相続により課税事業者となった相続人は、その相続のあった年の12月31日までにこの届出書を提出すれば、その相続のあった年から簡易課税制度を選択することができます。 

税金の申告・納税(事業者がなくなった場合のみの取扱)…その2

Q12 死亡した人の不動産賃貸収入

  アパート経営をしていた父が平成28年3月18日に死亡しました。賃貸していたアパートは、A(10室)、B(8室)の2棟あります。父の準確定申告で、不動産所得の収入金額はどのように計算したらよいですか?

  A

 不動産所得の収入金額の計算方法は、次の2通りあります。  

 

 

≪例≫

 Aアパート ・全10室を甲社へ月100万円で一括賃貸       

      ・賃貸借契約書の家賃支払日        

       ⇒当月分を前月末日までに支払う  

      

      ・家賃入金状況

        平成28年1月分⇒平成27年12月28日入金             

             2月分⇒平成28年 1月31日入金             

             3月分⇒      2月28日入金             

             4月分⇒      3月10日入金  

 

 

Bアパート ・全8室を賃借人乙社へ月80万円で一括賃貸       

      ・賃貸借契約書の家賃支払日        

       ⇒当月分を当月15日に支払う   

     

      ・家賃入金状況        

       平成28年1月分⇒平成28年1月15日入金             

            2月分⇒     2月15日入金             

            3月分⇒(3月18日現在未入金)  

 

 

@原則(権利確定)

  Aアパートの収入金額      

     100万円×2(2月分、3月分)=200万円  

 Bアパートの収入金額      

     80万円×3(1月分、2月分、3月分)=240万円

                        合計 440万円                                                                    

A   例外(期間対応)

  Aアパート収入金額      

     100万円×3(1月分、2月分、3月分)=300万円

  Bアパート       

     80万円×3(1月分、2月分、3月分)=240万円                                                                  合計  540万円 

 

 

 不動産賃貸料の収入計上時期  

  @原則(権利確定)
 契約書により支払日が定められているものについては、その支払日に収入計上します。(支払日が定められていないものについては、その支払いを受けた日に収入計上します)。  

 ご質問の場合は、1月1日から3月18日(相続開始日)の間に支払日が到来するのは、Aアパートについては2月分と3月分、Bアパートについては1月分から3月分ですので、その支払いが到来して権利が確定したものについて収入に計上します。

 なお、Aアパートの4月分は3月10日にゅうきんされていますが、相続開始日までに支払日が到来していませんので、収入に計上する必要はありません。

 また、Bアパートの3月分は相続開始日現在で未収ですが、3月15日が支払日ですので、収入に計上します。

 A例外(期間対応)
 不動産賃貸料について次のいずれかに該当する場合には、その年中の貸付期間に対応す る賃貸料を収入に計上することができます。

  

 ・帳簿に継続的に記録し、その記帳に基づいて不動産所得の金額を計算していること

 ・継続してその年中の貸付期間に対応する収入金額を計上していること。 

 ・帳簿上その賃貸料に係る前受収益及び未収収益の経理を行っていること。

 ご質問の場合は、Aアパート、Bアパートそれぞれ1月分から3月分までを収入に計上します。 

  

参考】 相続税の取扱い「収入の地代や家賃など
 相続開始時において既に収入すべき期限が到来しているもので、まだ収入していない地代、家賃その他の賃貸料は、相続税の課税価格の計算上、相続財産に計上しなければなりません。ご質問の場合は、Bアパートの3月分、50万円を未収家賃として相続財産に計上することとなります。
 また、Aアパートの4月分、70万円は相続開始日前に入金され預貯金等に含まれて相続財産になりますが、支払日(収入計上時期)が到来していませんので、前受家賃として債務控除します。
 これら相続税における取扱いは、所得税の収入計上を権利確保で計上しても、期間対応で計上しても同じ取扱いとなります。

税金の申告・納税(事業者が亡くなった場合のみの取扱)…その3

Q13 従業員に支払う給与・賞与

  父は自動車販売業を営んでいましたが、平成23年11月20日に死亡し、事業は長男である私が承継し従業員も引き続き雇用しています。
 従業員の給与は20日締の25日払いですので、11月分は11月25日に支払いました。また、賞与は12月10日に支払っています。  この11月分給与と賞与はどのように扱えばよいですか

  A

 11月分給与については、あなたのお父さんの準確定申告で必要経費に、賞与については、事業を承継したあなたの事業所得の必要経費になります。  

 

 

 死亡した人の事業所得の金額は、その年の1月1日から死亡した日までの間の総収入金額から必要経費の金額を差し引いて計算します。

  この場合の必要経費の金額からは、債務の確定していないものは除かれます。債務の確定とは、原則として、

  @死亡時までにその費用に係る債務が成立していること、

  A死亡時までにその債務に基づいて具体的な給付をなすべき原因となる事実が発生していること。

  B死亡時までにその金額を合理的に算定できるものであること、の要件すべてを満たすことが必要です。

 

 

  1 給与   
 従業員給与については、1月1日からお父さんの死亡日の11月20日までの期間に対応する1月分から11月分給与をお父さんの準確定申告で必要経費に算入します。

  また、11月21日から12月31日までの期間に対応する従業員給与については、 あなたの本年分の事業所得の必要経費に算入します。  

 

 

  2  賞与  
 賞与は支給日現在在籍している人に支給されるものであり、お父さんの死亡時にその債務が確定しているわけではなく、上記債務の確定要件を満たしていませんので、お父さんの準確定申告で必要経費にすることはできません。

 したがって、事業を承継したあなたの事業所特の金額の計算上必要経費に算入することになります。

 【参考】相続税の取扱い(未払い給与) 

  ご質問の11月分給与は平成27年11月20日の相続開始時には未払いですので被相続人であるお父さんの債務として相続税の課税価額の計算上控除することができます。

税金の申告・納税(事業者が亡くなった場合のみの取扱)…その4

Q14 死亡した人の負担した固定資産税の取扱い

 4月3日に死亡した父所有のアパートにかかる固定資産税は、納税通知書が到着したのは4月20日ですが、1月1日現在の所有者である父に対して課税されていますので、全額父の準確定申告において必要経費に算入しようと思いますがどうですか?

  A

お父さんの準確定申告では必要経費に算入することはできません。そのアパートを相続した相続人の確定申告において必要経費に算入することになります。 

 

 

 業務用資産に係る固定資産税は、その業務に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されますが、その必要経費に算入する時期は、原則として、納税通知などにより納付すべきことが具体的に確定したとき(年の中途において死亡した場合には、その死亡時までに確定したものに限られます)とされています。

  ただし、固定資産税は、納期が分割して定められていますので、各納期の税額をそれぞれ納期の開始した日または実際に納付した日の必要経費とすることもできます。

 ご質問の場合は、4月3日の相続開始時には納税通知がされておりませんので、お父さんの準確定申告における不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできません。そのアパートを相続した相続人の確定申告において、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することになります。 

 固定資産税の必要経費について表にまとめると次のようになります。 

 

固定資産税の通知 準確定申告 相続人の確定申告
死亡前

@〜B

より選択

@全額必要経費算入 左の選択により C必要経費に算入できない
A納期到来分を必要経費算入 DA以外の金額を必要経費算入
B実際納付分を必要経費算入 EB以外の金額を必要経費算入
死亡後 必要経費に算入できない

F〜H

より選択

F全額必要経費算入
G納期到来分を必要経費算入
H実際納付分を必要経費算入

【参考】相続税の取扱い(納税義務の判定) 

 相続税では賦課期日の定めのある地方税については、その賦課期日において納税義務が確定したものとして取り扱われ、債務控除することができます。固定資産税の賦課期日はその年の1月1日ですから、納期が未到来のものであっても、全額を債務として相続税の課税価格の計算上控除することができます。  

税金の申告・納税(事業者が亡くなった場合のみの取扱)…その5

Q15 死亡した年分に課税される事業税

  飲食業を営んでいた父が平成27年10月16日に死亡しました。平成28年に父の平成27年分の事業税の納税通知書が来ましたので、父の事業を承継した私の事業所得の必要経費に算入してもよいでしょうか。父の準確定申告時には事業税の納税通知書は到着していませんでしたので準確定申告では必要経費に算入しておりません

 A  

 

 その年分の各種所得の金額の計算上必要経費に算入する租税は、原則として、その年中に納付額が具体的に確定したものに限られますので、事業税についても賦課の通知を受けた日の属する年分の必要経費に算入することになります。

 ご質問の場合は被相続人の事業を承継していますので、死亡したお父さんの平成26年分所得の事業税については、事業を承継したあなたの平成27年分の事業所得の必要経費になります。

 ただし、相続人が被相続人の事業を承継しなかった場合には、被相続人の事業をその死亡により廃止となりますので、被相続人の準確定申告について、その賦課の通知を受けた日の翌日から2カ月以内に更正の請求をすることができます。(2か月経過後でも、準確定申告の法定申告期限から5年以内であれば更正の請求をすることができます。)

 

  【参考】見積り計上も可  

  事業を廃止した年分の事業税については、次の算式により計算した事業税の課税見込額をその廃止した年分の必要経費とすることもできます。

    (A±B)R

      1+R

    
 A…事業税の課税見込額を控除する前の当該年分の当該事業にかかる所得金額

 B…事業税の課税標準の計算上Aの金額に加算し、または、減算する金額

 R…事業税率 

税金の申告・納税(消費税・事業税・相続税)…その1

Q16 死亡した人の消費税の準確定申告

 死亡した人の消費税の準確定申告は、いつまでに、どのようにすればいいですか? 

A

  消費税の課税業者である個人事業者が死亡した場合には、以下のように取り扱われます。 

 

 

1 課税期間終了後申告期限までに死亡した場合

                       

 消費税の確定申告書を提出すべき個人事業者がその課税期間の末日の翌日から申告期限までの間(消費税課税期間特例選択届出書の提出により課税期間の短縮をしている個人事業者以外の個人事業者の場合は、その年の翌年1月1日より3月31日までの間)にその申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は、その相続開始があったことを知った日の翌日から4か月を経過した日の前日(2月10日死亡の場合は、6月10日までに、その被相続人の消費税の過k定申告書を提出しなければなりません。

 

  2 課税期間の中途で死亡した場合

 

  個人事業者が課税期間の中途において死亡した場合において、その死亡した人のその課税期間分の消費税について確定申告をしなければならない場合には、その相続人は、その相続開始があったことを知った日の翌日から4か月を経過した日の前日までに、その被相続人の消費税の確定申告書を提出しなければなりません。

 

 

 3 還付を受けるための申告書  

 

個人事業者が課税期間の中途において死亡した場合において、その死亡した人のその課税期間分の消費税について還付を受けるための申告書を提出することができる場合には、その相続人は、その被相続人にかかる還付を受けるための申告書を提出することができます。

 

4 付表6の添付  

 

 前記1〜3の申告書には、「付表6 死亡した事業者の消費税及び地方消費税の確定申告明細書」を添付します。

 この付表6には、被相続人の氏名、納税地、各相続人の氏名、住所、被相続人との続柄、法定相続分などを記載します。また、相続人が2名以上いる場合には、消費税額を各相続人の相続分により按分して納税額(還付税額)を計算します。

 

     付表6 

確定申告明細書.jpg

税金の申告・納税(消費税・事業税・相続税)…その2

Q17 死亡した人の個人事業税の申告

 事業を営んでいた父が、5月10日に亡くなりました。所得税の確定申告と同じように、準確定申告をすれば、個人の事業税の申告はしなくてもよいのでしょうか?

 A

 死亡した場合、所得税の準確定申告書を提出すれば、個人の事業税の申告がされたものとみなされますので、個人の事業税の申告は必要ではありません。 

 

 個人の事業税の申告義務が必要な場合であっても、所得税の確定申告を提出した場合には、申告手続きを簡素化する趣旨から、所得税の確定申告書が提出された日に、個人の事業税の申告書が提出されたものとみなされていますので、個人事業税の申告書を提出する必要はありません。

 ただし、年の中途において死亡以外の理由により、その事業を廃止した場合には、所得税の確定申告書を提出した場合であっても、個人の事業税の申告がされたものとみなされませんので、廃止の日から1か月以内に個人事業税の申告が必要になります。

 なお、死亡した場合には、個人事業の廃業届を都道府県税事務所に提出します。 

税金の申告・納税(消費税・事業税・相続税)…その3

Q18 相続税の申告と納税

  私の夫は、5月10日に亡くなりましたが、相続税の申告と納税は、どのようにしたらよいですか?  

A

 相続税の計算をして申告が必要になった場合には、あなたのケースでは翌年3月10日までに相続税の申告・納税をすることになります。  

 

1 申告が必要な場合  

 

 相続税は、遺産総額※1から基礎控除額※2を控除して、課税遺産総額を求め、これを基にして相続税を計算します。したがって、遺産の総額が基礎控除額以下であれば、相続税は課税されませんので、申告も不要です。

  ただし、小規模宅地等についての相続税の課税価格の特例等を適用した結果、遺産の総額が基礎控除以下となる場合には、相続税の申告書を提出しなければなりません。

  また、配偶者の税額軽減の規定を適用した結果、納付税額がないこととなった場合も相続税の申告書を提出しなければなりません。

 

  

  (※1)遺産の総額= 所得財産の価額   +    相続時精算課税

                               の合計額            適用財産の価額 

   
      − 債務・葬式費用の金額+相続開始前3年以内の贈与財産の価額

 

 (※2) 基礎控除額=3000万円 + 600万円 × 法定相続人の数   

          (注)平成26年12月31日以前に相続または遺贈により所得した財産に係る相続税の基礎控除                          

                  額は、「5000万円+1000万円×法定相続人の数」になります。

 2 申告期限

  

  相続税の申告は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内にします。 たとえば、5月10日に亡くなった場合には、翌年の3月10日が申告期限になります。その日が、土曜日、日曜日、祝日等に当たる場合は、その翌日が期限となります。

 

 

 【参考】相続税の申告期限に間に合わないときは

  申告書は原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。ただし、次のような事由が生じた場合に、その事由が生じた日から1か月以内に申告期限が到来するときは、2か月の範囲内で申告期限を延長することができます。

  1.相続人の認知・廃除等相続人に異動があったとき

  2.遺留分減殺請求があったとき

  3.遺贈に関する遺言書が発見されたとき

  4.遺贈の放棄があったとき、など  

 しかし、このような特例はありますが、申告期限を過ぎて申告書を提出した場合は、無申告加算税や延滞税が加算されます。

  万一、遺産分割がもめて申告期限までに遺産分割がされなかった場合は、各相続人が民法の規定による相続分(法定相続分、代襲相続分等)により未分割財産を取得したものとして課税価格を計算し、申告期限までに申告書を提出することが必要です。

  このように、未分割であっても期限内申告書を提出していれば、遺産分割が申告期限後であってもそのことによる修正申告については、延滞税や過少申告加算税は課されません。

 

 

  3 納付方法  

 

 

 T原則

 相続税は、申告期限と同じく相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に、金銭で一時に納付しなければなりません。 しかし、金銭で一時に納付することができない場合には、税務署長の許可を受けて「延納」や「物納」をすることもできます。 

 

 U延納

 延納は、簡単に言うと相続税の“分割払い”(年賦延納)のことです。延納期間中は利子税がかかります。延納期間と利子税の割合は、相続財産の価格のうちの不動産等の割合によって異なります。

 延納の許可を受けるためには、次の要件のすべてを満たしていなければなりません。 

(ア)納付すべき税額が10万円を超えていること 

(イ)金銭で一括納付することが困難な事情があること 

(ウ)担保を提供すること(延納税額が50万円未満で、延納期間が3年以下である場合を除く) 

(エ)納期限までに延納申請書を提出すること 

 

 V物納

 物納は相続税を金銭に代えて“物”で納める方法です。物納の許可を受けるためには、次の要件のすべてを満たしていなければなりません。 

(ア)延納によっても金銭で納付することが困難であり、かつ、その納付を困難とする金額の限度内であること 

(イ)国債、不動産等一定の種類の相続財産で一定の順位によっていること 

(ウ)納期限までに物納申請書・物納手続関係書類を提出すること 

(エ)物納適格財産であること

 なお、物納から延納への変更は可能です。

 また、平成18年4月1日以降の相続より、相続税を延納中の者が、資力の状況の変化等により延納による納付が困難になったばあいには、申告期限から10年以内に限り、延納税額の残額を限度として物納に切り替えることができます。

 

 【参考】税理士への依頼することのメリット

 相続税の申告については、財産の把握及び評価、準確定申告との関連、納税資金の調達方法、延納や物納、納税猶予等についての専門的知識が必要とされますので、税務の専門家である税理士に依頼することをお勧めします。

 また、節税や二次相続対策を踏まえた遺産分割の方法などについても相談できますので相続発生後できるだけ早い段階で税理士に依頼するとよいでしょう。

財産分け…その1

Q19 遺産分割の方法  

  遺産分割の方法について教えてください。

  A 

    相続が発生すると、遺産は相続人の共有の者となります。子の遺産を相続人で話し合って、だれが何を相続するかを決めること、遺産分割協議といいます。その分割の方法には、次のような方法があります。

 

 

1 現物分割  

  

 遺産をそのまま現物で、相続人ごとに分ける方法で、遺産分割の一般的な方法です。

  具体的には、「この土地はAに」、「この定期預金はBに」というように分割する方法です。

 

  

2 代償分割  

 

 相続人の一人が、遺産を取得した代償として、他の相続人には、金銭その他の財産を与える分割方法です。

  たとえば、遺産が長男の住んでいる居宅等の不動産しかない場合、長男が不動産を相続し、他の相続人にはその代償として金銭を支払うという方法です。

 

  

3 換価分割  

  

 遺産を売却して換金し、その換金した金銭を相続人で分ける分割方法です。

  たとえば、相続人全員が相続を希望しない土地があった場合、その土地を譲渡して、譲渡代金を分ける方法です。なお、土地を譲渡した場合には、相続人全員に譲渡所得が発生します。

 

 

  4 共有分割

 

   一つの遺産を、2人以上の相続人の共有持分で所有する分割方法です。

  たとえば、一つの土地を、Aが5分の3、Bが5分の1、Cが5分の1というように、持分の割合で共有する方法です。 

   なお、遺産分割についての期限はありませんが、相続税の申告期限までに遺産が分割されていないと、相続税の計算上「小規模宅地等の課税価格の計算特例制度」や「配偶者の税額軽減制度」等が受けられず、納税者に不利になりますので、遺産分割協議は早めに成立させるようにしてください。  

 ただし、相続税の申告期限までに遺産が分割されていない場合でも、「申告期限後3年以内の分割見込書」を相続税の申告書に添付して提出し、申告期限後3年以内に分割された場合(3年以内に分割できないことについてやむを得ない事情がある場合には、所轄税務署長の承認を受けて、さらに分割期限を延長することができます。)には、「小規模宅地等の課税価格の計算特例制度」や「配偶者の税額軽減制度」の適用を受けることができます。  

財産分け…その2

Q20 遺産分割の留意点

  遺産分割に際して考慮すべき留意点について教えてください

  A

遺産分割に際しては、相続税の特例の活用や分割後の税負担あるいは相続人の次の世代のことなど、様々な面を考慮して慎重に行う必要があります。 

 

 

1 配偶者の税額軽減の特例と二次相続 

 

 配偶者の税額軽減の特例を活用すると多くの場合、配偶者については相続税はかかりません。 しかし、二次相続まで考えて遺産分割を考える必要があります。すなわち、一時相続時点において、相続税をもっとも低くする方法は配偶者の相続分を法定相続割合以上にするか、配偶者の相続財産額を1億6000万円以上にすればよいのですが、二次相続のときは配偶者の税額軽減の特例は利用できません。

 二次相続が近いうちに発生しそうな場合などには、配偶者固有の財産も考慮に入れてシュミレーションすることが必要です。 

 

2 小規模宅地等の評価減の活用

 

  小規模宅地等の評価減の適用を受けられる土地が複数ある場合、どの土地に適用を受けるかは相続人に任されています。したがって、評価減が一番大きくなる土地に優先して適用するようにします。相続する土地の取得者によって減額割合が大きく異なることもありますし、二次相続の時にも大きく影響しますので、この選択は極めて重要なものになります。

 

3 土地の相続と登記

 

  土地を相続人間で共有にすると将来トラブルのもとになることがあります。被相続人にしてみれば「子どもたちは仲がよく、相続争いをすることはないだろう」と思うかもしれません。ところが、共有にすることにより、一人一人の土地の処分権限は制約されますので、それが原因でトラブルが発生することがあります。たとえ、相続人間はうまく共有関係を維持できたとしても、その子供たちに相続されると、その土地はいとこ同士で共有することになってしまいます。その時はよりトラブルが発生しやすくなります。 このような心配をしなくて済むよう土地は単独所有で相続させるのがよいといえます。(相続税の納税のための売却予定地や物納予定地については、あえて共有にすることがよいこともありますので、税理士に相談することをお勧めします。)

 また、単独所有で相続させるためには分筆をすることになります。いったん共有にして登記してあとで分筆するのであれば、はじめから分筆しておいたほうが、登記費用が安く済みます。

 なお、登記簿上の地積と実測による地積とは異なることもありますので、分筆するときは、合わせて測量することも必要です。土地評価にあたっては、地積が登記簿と実測で異なる場合には、当然実測の地積を使います。 

 

4 代償分割の活用 

 

 長男が多くの財産を相続し、その代わり相続税は長男がすべて支払う、といった場合によく問題が出てきます。相続税は各相続人が相続した財産額に応じて支払うべきなのですが、支払うべき人は長男から金銭の贈与を受けたとして、贈与税を納めなければなりません。そこで代償分割を活用して贈与税の負担をしなくて済むよう工夫することが必要です。

 また、この代償分割は相続人間の不公平感をなくすことにも効果を発揮します。例えば、ある土地を相続した人は小規模宅地等の評価減を利用したため、不動産の時価では他の相続人と同じ財産の額を相続していても、税額が少ないということがあります。このようなことによるトラブルも代償分割の活用により回避できます。 代償分割は遺産分割の方法の一つとして、遺産分割協議書に代償分割によって遺産を分割したことを記載しておくことが必要です。 

 

5.その他の留意点 

 

 その他の留意点を簡単にまとめると次のような点が挙げられます。

 (1)土地の分割取得による土地評価額の引下げ

  土地は、原則として各相続人が取得した土地ごとに評価しますので、土地の分割取得を工夫することにより土地の評価額を引き下げることもできます。

 (2)相続税の納税のため、延納や物納を検討する。

 (3)相続後の財産処分に伴う税負担や各相続人の所得状況などを考慮する。  

  たとえば、相続不動産を売却する予定がある場合などにおける譲渡所得税や賃貸マンションを相続した場合の不動産収入など。  

  また、年金生活の配偶者が残された場合は、不動さんよりも金銭を相続させるなど。

 (4)借入金のある賃貸不動産 

  借入金の利子は不動産所得の必要経費として計上できるため、借入金の承継者と賃貸不動産の承継者を切り離さない。

 (5)二次相続が近いと思われるとき 

  金銭など消費するものや将来値下がりする可能性のある財産は配偶者が相続し、値上がりが見込まれる財産は子供が相続する。

財産分け…その3

Q21 遺産分割協議書

  遺産分割が決まりましたが、どのような書類を作成したらよいですか?

 A

遺産分割がととのいましたら、「遺産分割協議書」を作成します。法律上、作成義務があるわけではありませんが、不動産登記や相続税の申告にも必要となりますし、将来の争いを予防する意味でも、きちんと作成しておくことが大切です。(ひな形はつぎのようなものです)

 

 

 

             遺産分割協議書 

 平成××年3月5日 被相続人 愛知太郎の死亡により開始した相続につき、共同相続人全員において分割協議の結果、各相続人が次のとおり遺産を取得することに決定した。

1.相続人 愛知花子は、次の遺産を取得する。

(1)○○市○1丁目○番○ 宅地 245u

(2)○○市○1丁目○番地○ 家屋番号 3番4

   木造ストレート葺平屋建 居宅 床面積  100.14u

(3)△△銀行△△支店   普通預金

 No.1234567 金5,000,000円

2.相続人 愛知一郎は、次の遺産を取得する。

(1)○○電力株式会社 株式 10,000株 

 

以上をもって、共同相続人全員による遺産分割の協議が成立したので、これを証するため本書を作成し、次に署名捺印する。

 

                           平成××年9月11日 

                                       ○○市○1丁目○番○号                

                                       相続人 愛知花子 印               

                                      △△市△2丁目△番△号

                          相続人 三重洋子 印 

                          ○○市○3丁目○番○号 

                                        相続人 愛知一郎 印 

                                     ××市○4丁目×番×号

                             愛知一郎の特別代理人 岐阜 次郎 印 

 

留意事項

 1.相続人の氏名は必ず本人が署名し、実印(印鑑登録してある印鑑)を押印します。なお、住所は住民票のとおりに記載します。

 2.遺産を取得しなかった相続人も、署名押印します。

 3.相続人の中に、利益相反する未成年がいる場合は、特別代理人が署名し、実印を押印します。

 4.印鑑証明書を添付します。 

財産分け…その4

Q22 遺言書   

遺言書には、いくつかの種類があると聞きましたが、それぞれの特徴と作成方法について教えてください。

  A

 遺言書には次の3種類があります。

 

 

  

 遺言書の種類 

 自筆証書遺言 

 公正証書遺言 

 秘密証書遺言 

 作成方法 

 遺言者が遺言の全文、日付、氏名を自署し、押印する方法(ワープロや代筆は無効) 

 証人2人以上の立会いのもと、公証人が遺言者の口述を筆記して作成する方法 

 遺言者が署名・押印した遺言書を封筒に入れ、同じ印で封印し、公証人、証人2人以上の前に提出し、自己の遺言であることを証明してもらう方法(ワープロ・代筆可能ですが、署名は必ず自署)

 印鑑

 認印で可

 遺言者は実印証人は認印で可

 認印で可

 遺言書の保管

 遺言者が保管

 原本は公証人役場に保管され、遺言者には正本と謄本が交付される

 遺言者が保管する

家庭裁判所の検認

 必要

 不要

 必要

 特色

 遺言書の内容・孫在を秘密にでき、作成が簡単で費用もかかりません。しかし、変造、隠匿や紛失のおそれがあり、要件不備による無効や紛争の恐れもあります。

 変造、紛失の恐れがなく、また、無効になる恐れもない最も確実な遺言です。ただ、遺言の内容が証人や公証人に知れることになり、また、若干の費用がかかります。

 遺言の存在は証人や公証人に知れますが、内容は秘密にできます。しかし、内容について公証人はチェックしていないので無効や紛争の恐れがあり、また、若干の費用がかかります。

 

上記3種類の遺言には、その種類による効力の優劣はありません。遺言者の死亡した時点にもっとも近い日付にて作成された遺言が効力をもつことになります。ただし、作成日が異なる2通以上の遺言であっても異なる事項についての内容であれば、どの遺言も有効です。たとえば、最初の遺言で「預貯金は妻に相続させる」となっており、2番目の遺言で「土地建物は長男に相続させる」となっておれば2通とも効力をもつことになります。

 

 【参考】とくに遺言を残しておいたほうがよい場合

  1.遺産分割協議でもめないよう、スムーズに手続きさせたい。

  2.子供がいない場合、財産のすべてを妻に相続させたい。

  3.障害をもつ子供に重点的に配分したい。

  4.事業を承継する子供に事業用の土地・自社株を相続させたい。

  5.相続権のない孫や兄弟に遺贈したい。

  6.妻も子供もいないので、世話をしてくれた人に遺贈したい。

  7.世話になった長男の嫁に財産の一部を遺贈したい。

  8.内縁の妻・認知した子供がいる。

  9.財産の一部を公益事業に寄付したい。 

      

                自筆証書遺言の例

 

 

 

遺言書

 

 遺言者○○○○は、この遺言書により左のとおり遺言する。

                      

 一、  私の所有に係る左記不動産は、建物内の家具・什器等一切とともに、妻○○○(昭和○○年○○月○○日生)に相続させる。

  (一)    愛知県日進市○○一丁目一番宅地 四〇〇・〇〇平方メートル

  (二)    同所同番地家屋番号 一番鉄筋コンクリート陸屋根二階建居宅一棟

  床面積 二〇〇・〇〇平方メートル

 

 二、  私の所有に係る株式会社○○銀行○○支店の○○○○名義の普通預金一、五〇〇万円は、妻○○○に相続させる。

 

 三、  私の所有に係る○○○○株式会社の株式五万株は長男○○(昭和○○年○○月○○日生)に相続させる。

 

 四、  愛知県日進市○○一丁目一番一号、行政書士○○○○を遺言執行者に指定する。

 

         平成○○年○○月○○日

    愛知県日進市○○一丁目一番一号

    遺言者 ○○○○ 

        昭和○○年○○月○○日生 

                                           ( ※形式は横書きでも縦書きでも問わない)


        遺言書作成の留意事項

 

.あらかじめ財産目録を作っておき、遺言書に記載する財産にもれのないようにします。

 

.贈りたい人を箇条書きに挙げます。

 

.具体的にどの財産を誰に残すのか、その配分を考えます。その際に注意点は次のようなものです。

(1)自社株・事業用資産は事業承継者を中心に相続させる。

(2)分割が難しい不動産は事前に分筆しておくことも必要。

(3)不動産の共有名義はできるだけ避ける。

(4)二次相続を考えたものにする。

(5)高齢の妻の一人暮らしに配慮した内容とする。

 たとえば、現在の自宅を相続させるとともに、年金だけでなく、預貯金を相続させるようにする。また、妻の介護を遺言で依頼しておくことなど。

 

.遺言書は死後できるだけ早くその存在が見つかるようにしておきます。したがって生 前に「相続が発生した場合は、遺言書は遺言執行者の○○○○に保管してもらっている ので、すぐに連絡をとるように」、などと相続人に伝えておくことが必要です。

 

.遺言は必ず書面にしなければならないので、テープやCDに録音したようなものは遺言として認められません。

 

.文字が書けなかったり、話すことができなかったりすると遺言は作成できません。も し、意思能力に後々疑問が生ずる恐れがある場合は、遺言者作成日の医師の診断書を用意しましょう。

 

.遺言書の記載内容については次の点に注意しましょう。

(1)各相続人に相続させる財産は具体的に書くこと。  

  例えば、○○○○に財産の2分の1、○○○○に財産の4分の1、などと書いた場は、相続人間のトラブルを招く恐れがある。

(2)遺留分を侵害する内容の遺言を書く場合、トラブルを招く可能性が高いので遺留分 の減殺請求があることを想定し、その手当をしておく。  

財産分け…その5

Q23 遺留分減殺請求  

 このほど父が亡くなり、「妻○○○○に私の全財産を相続させる」と書いてある遺言書が出てきました。子である私は父の財産の一部でも相続することはできないのでしょうか? 

A 

 相続人であるあなたには「遺留分」がありますので、「遺留分減殺請求」により遺産のうちの一定割合を確保することができます。 

 

 

 遺留分制度とは、一定の相続人(遺留分権者)のために、遺産のうち一定割合を法律的 に取得できることを認めた制度です。遺留分は兄弟姉妹には認められませんので、遺留分権者は兄弟姉妹以外の相続人となり、遺留分の割合は次の通りです。 

 

  相続人

 遺留分の割合

 (総体的遺留分)

 具体例による各人の遺留分

 具体例

 相続人

総体的・法定・個別的

遺留分・相続分・遺留分

 直系尊属のみ(父母または祖父母)

 1/3

 

 1/3  ×  1/2     1/6

 

  1/3  ×  1/2  =  1/6

上記以外

 配偶者のみ

 1/2

 配偶者

  1/2  ×    1  =  1/2

 直系卑属のみ(子または孫)

 (3人)

  (各人)

 1/2  ×  1/3 =  1/6

 配偶者と直系卑属(子または孫)

 配偶者

 1/2  ×  1/2  =  1/4

 (3人)

  (各人)

 1/2 ×1/2 ×1/3 1/12

 配偶者と直系卑属(父母または祖父母)

 配偶者

 1/2 ×   2/3     1/3

 

 1/2 ×   1/3     1/6

 配偶者と兄弟姉妹

 配偶者

  1/2              1/2

 

          なし

 

 遺言により遺留分が侵害されたときは、事故の遺留分を主張して侵害されている財産を取り戻す意思表示をすることを遺留分減殺請求といいます。 遺留分減殺請求権は、遺留分が侵害されたことを知ったときから1年以内に、また相続開始のときから10年以内に行使しなければなりません。

 

 ●遺留分減殺請求の方法 

 特別な定めはありませんが、相手方に確実に減殺請求の意思が伝わる必要がありますし、また、請求の時期を明確にするため、通常は配達証明付きの内容証明郵便により行います。     

財産分け…その6

24 名義変更手続き  

 遺産分割が決まりましたが、遺産はまだ亡くなった父名義になっています。 名義変更は、いつまでに、どのようにするのでしょうか?

  A 

 遺産分割が決まったら、遺産分割協議書を作成し、被相続人名義になって いる遺産を相続人名義に変更します。名義変更手続きの期限はありませんが、 名義変更をしないと遺産を売却することもできませんし、遺産を相続した相続人が亡くなったりすると、相続人が増えて分割協議が困難になることもありますので、早めに済ませてください。主な遺産の名義変更手続きは、次のとおりです。  

  

    1 不動産     

 不動産は、相続を登記原因とする「所有権移転登記」を不動産所在地の管轄法務局(登記所)に申請して名義を変更します。   登記申請には、次のような書類が必要となります。この手続きは、ご自身ですることもできますが、複雑ですので、当期の専門家である司法書士に依頼することをおすすめします。   

 ○登記申請書   

 ○被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍および住民票除票

  ○相続人全員の戸籍謄本   

 ○相続人全員の住民票(本籍地記載のあるもの)   

 ○相続人全員の印鑑証明書   

 ○固定資産税評価証明書    

 ○遺産の分割協議書   

 ○不動産の登記簿謄本または権利証

      

   2 預貯金     

 預貯金の名義変更手続きには、次のような書類が必要となります。金融機関によって 異なることもありますので、前もって確認しておきましょう。   

 ○金融機関所定の用紙   

 ○被相続人の戸(除)籍謄本   

 ○相続人全員の戸籍謄本   

 ○相続人全員の印鑑証明書   

 ○遺産分割協議書  

 なお、貸金庫がある場合には、貸金庫は名義変更ではなく、解約の手続きをすること になりますが、その場合にも上記と同様の書類を用意することになります。

 

  

   3 上場株式    

 平成21年1月5日から株式電子化制度への移行に伴い、証券会社の口座で管理されている上場株式で、特別口座で管理されている上場株式については、株主名簿代理人である信託銀行等で変更手続きをしま す。その手続きは次のような書類が必要となりますが前もって証券会社・信託銀行等に確認してください。 

 ○証券会社・信託銀行等所定の書類 

 ○被相続人の戸(除)籍謄本  

 ○相続人全員の戸籍謄本  

 ○相続人全員の印鑑証明書  

 ○遺産分割協議書等    

 

   4 生命保険契約   

  被相続人が生命保険契約の契約者になっている保険事由の発生していない生命保険契 約がある場合には、契約者の変更手続きをする必要があります。必要書類としては、次 のようなものがあります。  

 ○生命保険会社等所定の名義変更請求書  

 ○保険証券  

 ○被相続人の戸(除)籍謄本  

 ○相続人の印鑑証明書  

 

   5 損害保険契約   

  被相続人が火災保険契約等の契約者になっている損害保険契約がある場合には、契 約者の変更手続きをする必要があります。必要書類としては、次のようなものがありま す。  

 ○損害保険会社等所定の権利継承承認請求書等  

 ○保険証券  

 ○被相続人の戸(除)籍謄本  

 ○相続人の印鑑証明書  

 

    6 その他    

  なお、電気料金等については、営業所に電話連絡をするだけで変更できますが、その 他のものについては、手続き先に必要書類を確認してください。

 

 

 

   遺産    

   手続き先     

 電話加入権 

 電話局 

 自動車 

 陸運事務所 

 ゴルフ会員権 

 ゴルフクラブ 

 電気・ガス・

水道・ NHK受信 

 各営業所 

  

【参考】相続人が外国に住んでいる場合

 最近は相続人が外国に住んでいることもよくあります。その場合には、居住地の大 使館や領事館で「印鑑証明書」の代わりに「署名(およびぼ印)証明書を、「住民票」 の代わりに「在留証明書」を交付してもらいます。

  

        

                            署名(およびぼ印)証明書 


                           
                            形式
2:単独
            証  明  書

 以下身分事項等記載欄の者は本職の面前で下記の署名欄に署名(及び拇印を押捺)したことを証明します。 
        身 分 事 項 等 記 載 欄
 氏 名 :                       
 生 年 月 日 :  ( 明 ・ 大 ・ 昭 ・ 平 )                 年   月   日
 日 本 旅 券 番 号:
 備考:
※氏名の漢字等綴りは申請人の申告に基づく場合があります。
 署 名 :

 証弟          号
           平成   年   月  日

           在△△△日本国特命全権大使         
                              公印   
            〇 〇 〇 〇      


    (手数料      )

 

 

                  在 留 証 明 書


                               形式1
           在 留 証 明 書
                       平成  年  月  日
 在△△△日本国特命全権大使 殿
申請者氏名
証明書を
使う人 

        

生年
月日 

〔明・大

昭・平〕
  年  年  日
来訪者氏名
(※1) 
  申請者との関係
(※1) 
 
申請者の
本籍地
(※2) 
      〔都・道
        
       府・県〕


(市区群以下を記入してください。※2)
提出理由   提出先  
  私(申請者)が現在、下記の住所に在住していることを証明してください。
現住所  日 本 語 :
 外 国 語 :
上記の場所に住所(又は居所)を
定めた年月日(※2) 
 ( 平成 ・ 昭和 )   年  月
(※1)申請と同じときは記入不要です。
(※2)申請理由が恩給、年金受給手続きのとき、及び提出先が同欄の記載を必要としないときは記入を省略することができます。 

               在 留 証 明 書

    証弟          号
   上記申請の者の在留の事実を証明します。

   平成   年   月  日

                           在△△△日本国特命全権大使         
                                              公印  

                                〇 〇 〇 〇      


    (手数料      )

 

  

財産わけ・・・その7

Q25 農地や森林を相続した場合の届出

農地や森林の土地を相続した場合には、届出が必要になるとのことですが、その届出制度についておしえてください。 

 

農地を相続した場合には、遅滞なく農業委員会に届出をします。また、森林の土地を相続曽田場合には、市町村へ相続開始の日から90日以内に届出をします。

  近年農地や森林所有者の不在化・不明化が増加しており、今後の人口減少や高齢化の進行によってさらに急増することに対処するため、相続等で農地の権利を取得した場合や森林の土地を取得した場合には、農業委員会や市町村への届出制度が設けられています。

1 農地法第3条の3第1項 規定による届出書

 農業経営の基盤となる農地を保存するためには所有者の情報の正確な把握が不可欠であることから、平成21年の農地法の改正により、平成21年12月15日以降に農地を、農業委員会への許可を要しない相続、包括遺贈、時効取得等により、農地の権利を取得した場合には、遅滞なく農地委員会への届出をすることになりました。

2 森林の土地の所有者届出書 

 森林の土地所有者の把握をすることにより 、適切な森林の整備や保全を図るために平成24年4月1日以降に、相続、売買、贈与等により新たに森林法で定める「地域森林計画の対象となっている民有林」の土地の所有者となった者は、土地の所有者となった日(相続の場合は、相続開始の日)から90日以内に、森林の土地所有の市町村への届出が義務付けられています。
                    (森林法第10条の7の2第1項 )
 遺産分割協議が90日以内に調わない場合でも、共同相続人により90日以内に届出が必要になります。その後分割協議が調い、その後分割協議により道分に変更があった場合には、その森林の土地の持分を取得した者(所有者となった者)は、分割協議の終了日から90日以内にその旨を届出します。
 届出が必要な地域森林計画の対象となっている民有林かどうかは、市町村の林務担当部署でかくにんできます。

3 その他 

 1及び2の届出をしなかったり、虚偽の届出をした場合には、罰則(10万円以下の過科)規定があります。


   農 地 法 第3条の3第1項の規定による届け出書の 記 載 例  

 

      
      農地法第3条の3第1項の規定による届け出書


                      平成28年 4月 15日

 〇〇 市農業委員会会長 殿

                住所 愛知県日進市〇〇1丁目2番3号
                氏名 愛知 花子     印 


 下記農地(採草放牧地) について、相続により所有権をしゅとくしたので、農地法第3条3第1項の規定により届け出ます。


               記

1 権利を取得した者の氏名等
 氏 名 住     所
  愛知 花子    愛知県日進市〇〇1丁目2番3号
2 届出に係る土地の所在地
所在・番地 地目 面積(u) 備考
登記簿 現状    
〇〇市〇〇町〇〇番 1,000  

3 権利を取得した日

  平成28年 1月 20日

4 権利を取得した事由

    相続

5 取得した権利の種類及び内容

    取有権

6 農業委員会によるあっせん等の希望の有無

    なし


森林の土地の所有者届出書の 記 載 例


                       森林の土地の所有者届出書


                      平成28年 4月 15日

 〇〇市長 殿
               住所 愛知県日進市〇〇1丁目2番3号

               氏名 愛知 花子     印 

               電話番号    −    −
 
 次のとおり新たに森林の土地の所有者となったので、森林法第10条7の2弟1項の規定により届け出ます。
 所有権
の移転
に関す
る事項
前所有者の住所 前所有者の氏名
(法人にあっては 名称及び代表者の氏名)
愛知県日進市〇〇1丁目2番3号 愛知 太郎
所有者となった年月日 所有権の移転の原因
平成28年 1月 20日 相続
 土地に
関する
事項
番号 土地の所在場所 面積(u) 持分割合
市町村 大字 番地    
〇〇市     1234 1.0721  
           
           
             
1.0721
備考 用途は林業。境界は承知している。

注意事項

 1 新たに所有者となった森林に土地については、その所在する市町村ごとに提出すること。
 2 氏名を自署する場合においては、押印を省略することができる。
 3 所有権の移転の原因欄には、売買、相続、贈与、会社の合併など具体的に記載すること。
 4 土地の関する事項は、番号欄の番号に対応して、一筆の土地ごとに記載すること。
 5 面積は、ヘクタールを単位とし、小数第4位まで記載し、第5位を四捨五入すること。
 6 持分割合は、新たに所有者になった土地について共有している場合に記載すること。
 7 備考欄には、森林の土地の用途、森林の土地の境界の把握の有無その他参考となる事項を記載すること。
 8 規則第5条の2第2項に規定する次の書類を添付すること。
 (1)当該土地の位置を示す地図
 (2)当該土地の登記事項証明書その他の届出の原因を証明する書面